味だけではなく見た目も楽しめる!包丁の技術が詰まった料理のミニ知識を紹介

こちらのサイトは、調理に欠かせない包丁についてミニ知識を解説しています。
例えば、切る・皮を剥くなどの作業は調理を行うためには欠かせない存在ですが、細かな作業を丁寧にすることで味にも良い影響を与えてくれます。
切れ味が良いものを使うと味だけでなく見た目も楽しめるなど、道具の技術が詰まった料理の豆知識をご紹介しますので参考にされることをおすすめします。
また、和食は道具を使って職人さんの細かな技術を屈指していることや肉を切るときのポイントにも触れることにしましょう。

味だけではなく見た目も楽しめる!包丁の技術が詰まった料理のミニ知識を紹介

一般的に、包丁を選ぶときには万能タイプを選択したり値段が安いものを選択される人は多いのではないでしょうか。
いずれも間違った方法ではないですが、包丁は料理の見た目を決めるとても重要な道具で切れ味が良くて用途に合った種類を選ぶことが大切です。
このようなミニ知識を持っていることで、道具の選び方のポイントを把握することができますし見た目も楽しめる和食作りにも役立てることができます。
そのため、価格だけでなく切れ味にも重視しましょう。

包丁だけで綺麗に魚料理を作るのは技術が必要

釣りなどが好きな人は自分で釣った魚を自宅で調理するようなことも珍しくありませんが、何回も調理することで徐々に綺麗に料理に仕上げていくことが可能です。
基本的に魚料理は刺身にしたり焼いたりするだけでなく、煮たりフライなどにしても美味しく食べることができますから、どのような家庭でも1ヵ月の内に何回かは食べる機会があると考えられます。
自宅で魚を下処理するときに包丁を使用することになりますが、刺身でもある程度の包丁捌きに技術を持っていないと綺麗に魚を調理することができないです。
自分で釣った魚を何回も失敗を繰り返しながら調理していけば徐々に上手くなることはできますが、基本的にそのように何回も失敗することができるような環境にない場合は綺麗に切れる包丁を使用するのが大切になります。
包丁にも色々な種類がありますから、調理するときに使用しやすい商品を購入しておくのが重要です。
質の高い商品を手に入れることができれば、経験を積んでいく過程で技術も向上していくと考えられます。

包丁を使った大根のかつらむきはレベルが高い料理

かつらむきとは、大根を表面から薄い帯状になるように長くむいていく切り方のことです。
葉に近い青い部分は硬いので、真ん中を使用するとやりやすいです。
まず、大根を5〜7㎝幅に切ります。
皮の内側の筋が残らないよう厚目に皮をむきます。
包丁は、野菜のみじん切りや千切りなど細かい作業にむいている、刃の薄くて鋭いものを使います。
かつらむきは剥き物の基本であり、技術を身につける一番よい方法です。
薄さの目安としては、向こうが透けるほどの薄さです。
なおかつ、むいたものを2つに折り曲げたときに割れない厚さです。
包丁が入る角度によって厚みが決まるので、刃を寝かせるのがポイントです。
薄刃の下部は直線に近いのでここを使います。
手首を固定してぶれないように集中して手に覚えさせます。
数をこなす以外に上達法はありません。
かつらむきを数枚重ねて千切りにすると刺身の「つま」になります。
彩り美しい海老やイクラを使えばおもてなし料理にもなります。

料理盛り付けの美しさを追求するなら包丁技術が必須

料理盛り付けの美しさを追求するなら包丁技術を高めることは、必要不可欠と言えます。
例えば刺身の盛り合わせで良く用いられる「つま」は、ダイコンやニンジンなどを細切りにして和えることや、キュウリを飾り切りにして見た目をあでやかに盛り付けることを可能にするのも包丁によって成し遂げられるものだからです。
もちろん切るために用いる包丁も複数あって、刺身を切るための柳葉は繊細な魚の身を崩さずに切れる仕組みです。
複数の種類を上手に使えることで美しさは追及されるということは料理の鉄則であり、だからこそ料理人は長い修行経験が必要になってきます。
中国の宮廷料理などでは野菜の飾り切りによって鳳凰を表現することも可能で、これらができるためには少なくとも数年の経験を要すると言えるのです。
このレベルにまで到達せずとも、家庭でもアレンジすることで見た目を美しくできるので普段の料理に美しさを追加することでより充実した食生活になるでしょう。

包丁の繊細なテクニックを堪能したい場合は料亭の料理がおすすめ

包丁というと一般的には皮むきや千切りといった調理に用いるイメージですが、実際のところ切り方のテクニックはもっと沢山ありますし、詳しく知りたいという人も少なくないのではないでしょうか。
包丁を余すことなく活用するジャンルで、繊細なテクニックが料理の質を高めるといえばやはり和食で、更にいうと料亭の料理が堪能するのにベストとなります。
料亭では料理人が毎日のように包丁を使いこなしており、腕を磨いて料理の洗練さを追求していますから、繊細なテクニックを確かめるのに最適です。
勿論、意識せずにただ食べるだけでは繊細さに気がつけませんが、目や舌に意識を集中していただけば、今まで気がつかなかった発見に出合えるはずです。
包丁1つでこれほどまでに質感や舌触りが変わる、それに気がつくことでテクニックの重要性、繊細さの意味というものが分かってきます。
実際に再現しようとすると理解できますが、非常に手間隙が掛けられてようやく完成ですから、真似しようにも似せるだけでも難しいのではないでしょうか。

刺身のような食材を生かした料理は包丁技術がないと美味しそうに見えない

日本食の代表的な存在と言っても過言ではないお刺身ですが、意外と料理人の腕によって見た目の良さや美味しそうに見える感覚は違ってくるので、かなり繊細な料理の一つと言えることは間違いないでしょう。
包丁の使い方によって見栄えが全く違ってくるので、本格的なお刺身を味わいたいと思っている場合、老舗料理屋を訪れると良いかもしれません。
なぜ見た目に大きな違いが生まれてくるのかと言うと、包丁の使い方が雑で食材のことを全然意識していない場合だと、魚本来の良さを台無しにして不格好な姿になってしまうことが多いのです。
そうならない為に絶対にしておきたいことは、魚の特徴をよく理解して繊維などを気にしながら包丁を使っていくこと、手に力を入れずに滑らせるような感覚で切り、途中でよれたり崩れたりすないように注意することが大切になります。
最初は失敗してうまくいかないこともあるかもしれませんが、何度か挑戦していると必ずコツを掴めるようになるので安心してください。

美味しい料理を作るためには包丁をしっかり研ぐ必要がある

美味しい料理を作るためには包丁をしっかり研ぐ必要があります。
切れ味の悪い包丁では切断面が綺麗にならずに、ゆがんだりガタガタになったりすることがありますが、これは当然見た目も良くありません。
料理は味や香りだけで決まるものではなくて見た目についても重要です。
また、もっとはっきり言えば決して視覚的な問題だけでもないとされています。
もし切れ味の良くない包丁で切ると、それが肉や魚、あるいは野菜や果物であっても、切断面のところの細胞が引きちぎられたように破壊されてしまうことが多くなります。
細胞が破壊されると少なくともその中に含まれる水分が食材中に染み出すことになりますし、うま味成分なども同じでしょう。
つまりそれだけ味のバランスも悪くなってしまうことが考えられるわけです。
よく切れる包丁の場合はこのようなことが少なくなりますので、食材の持つ本来のおいしさをしっかりと引き出すことができるようになるわけです。

料理の最後で出す果物を綺麗に見せるための包丁テクニックとは?

料理の最後で出す果物を綺麗に見せるには包丁テクニックも必要で、刃渡り9〜15cmのペティナイフを使うのがおすすめです。
一般的に刃の厚みは1ミリ以下で先が尖っていて、小回りが利いて小さなフルーツをカットや飾り切りするとに使いやすいです。
苺も包丁で飾り切りすると見た目が可愛くなります。
水で洗うと水っぽくなるため濡らして軽く絞ったキッチンペーパーで表面を拭いてから、汚れと表面の産毛をとります。
ハート型の切り方は、最初にへた側がV字になるように切込みを入れてから縦に半分にカット、次にヘタを下にして下から2ミリほどを残して4枚から5枚にスライスして優しくずらして広げます。
次にみかんはそのまま皮をむいで食べることが殆どですが、これも切るだけで見た目が豪華になります。
スライスの切り方は、上下を切り落としてから横に4〜5等分にして外皮を手でむきます。
次に、キウィも年間を通して手に入りやすく練習用に最適で、バラにする飾り切りは、キウィの上下を落してから皮をむいて縦半分にカット、1.5mm幅の薄切りにして少しずつ横へずらして端からくるくると巻きます。

切るだけではなく見る人を楽しませる包丁の魅力

包丁は食材を切るだけでなく、例えば魚をさばく見事な技などでも見ている人を惹き付けて楽しませてくれます。
特に日本の包丁は海外でも人気で、まず切れ味が良いことで西洋のものは押して切りますが日本は引いて切ります。
力を使わずにすっと鋭利な刃先を引くことで食材の繊維をつぶさずに鮮やかな断面で切れます。
この切れ味の良さは日本刀に由来していて、伝統的な技術を使った和包丁などを打ち刃物といい、鋼と斬鉄を窯で高温で熱してからハンマーなどで打って形を仕上げます。
戦後になるとステンレスで鋼を作る新しい技術も生まれて、鋼と違う材質を熱間圧延などで接合した利器材を、形に打ち抜いて抜刃物の製法も出来ました。
刀を硬くする焼き入れ・焼き戻し・研削や研磨を繰り返す刀付けなど伝統的な工法を引き継ぎながら、技術を革新させて切れ味が抜群で安定した品質のものが生産されてます。
海外の料理人も驚くのは、種類の多さで素材にあわせて適切なものを選べるため、素材を活かしつつも繊細な造形も施せるのも魅力です。

料理方法や食材によって包丁を使い分けるとスピードが上がる

包丁はプロの料理人だけでなく、一般的な家庭でも使用することが多いです。
食材を適切なサイズにカットするときに使用することになりますし、料理の見た目にも大きな影響を与えてきます。
日本は魚からお肉まで種類豊富な食材を調理して食べるような特徴がありますから、実際に調理で使用する包丁の種類に違いをだすことで、スピードを出して料理を作ることが可能です。
刺身包丁を使用すればネーミング通りに刺身を綺麗に切ることができるので、鮮度を落とさずに調理をすることができます。
生魚は処理などをする時間が長くなると、一気に鮮度が落ちるので早く切り分けたりすることが求められますから、自宅で刺身を頻繁に食べるような場合は専門的に切ることができる商品を買うといいかもしれないです。
パンを専門的にカットすることができる商品もありますし、お肉をカットするときに便利な包丁もあるので、いろいろと買っておくと家庭料理の質を効率的に上げることができるかもしれません。

食材別に包丁を使い分けるのはなぜ必要なのか

お料理をされるの中には食材別に包丁を分けておられる方が多いようです。
例えば、お刺身・魚・お肉・やさい・パン・果物などです。
そのためあるご家庭は包丁が10本近くあるそうです。
では、食材別に包丁を使い分けるのはなぜ必要なのでしょうか?それは、切れ味や素材の断面図が全く異なるからです。
例えば、お刺身用の包丁でパンをカットすると切れやすいですが断面図が汚くなってしまいます。
さらに、きれいに洗っているもののなんとなく生臭いにおいがつくような感覚さえもあります。
ですから、それぞれ使い分けるのです。
分けることでその食材に適した切り口になりますし何よりも衛生面で安心です。
もし、以前はよく切れていたけども最近はあまり切れなくなってという場合には、ご自分で研ぐこともできますが素人の方が研ぐとあまり上手にできなかったり怪我をする危険がありますので、ぜひプロに依頼することをお勧めします。
一本500円ほどでお願いできます。

包丁の産地には伝統工芸品として指定されているものが多い

料理をするときに欠かせない包丁ですが、実は農作物と同じように人気のある産地というものが存在します。
現在では100円均一ショップでも購入することができますが、以前は名産の地では新潟県三条市や岐阜県関市や大阪府堺市など複数の箇所が有名でした。
刃物の名産地として発展しており、全国からこぞって買い物に訪れる人が多く、ここで購入した包丁を嫁入り道具にする人も少なくありません。
今はあまり注目されることがありませんが、その一方で伝統工芸品に指定されるようになったのでプレミア感を得るようになっています。
その地に観光に行くとお土産として購入する人も多いですし、一人前の料理人になりたいと考える人がゲン担ぎに購入することもあります。
伝統工芸品に指定されているだけあって、切れ味がよく持ちやすい、刃こぼれをしにくという特徴が魅力です。
日本が誇る伝統工芸品ですから、海外からの観光客にも人気を集めており、お土産にも需要が高まっています。

包丁は子どもの頃から使うことでその技術が上達する

包丁は危ないものであると言う印象があるため、子どもの手の届かないところに保管すると言う人が少なくありません。
また触らせずにいると言う家庭も多いのですが、可能な限り積極的に使わせるようにすることが良い方法となっています。
その他にも様々な危険な道具は数多く家庭に存在しますが、危険だからと触らせないのではなく、十分にそのリスクを知った上で安全に配慮しながら自分自身で使うようにすることが、様々な面で良い方向につながるものとなっています。
最近では包丁を使うことができないと言う大人も多く、そのほとんどは使い方に慣れていないと言う理由によるものです。
持ち方が正確でないと十分に力を込めることができず、これにより怪我をする恐れもあります。
これを習得するためには子どもの頃から親に教わることが良い方法となっており、正しい持ち方を習得できるとともにその危険性も認識するため、安全に配慮して使うことができるようになります。

包丁は安全で適切な方法処分することが大切

包丁を処分する際には、安全かつ適切な方法を選ぶことが大切です。
尖った刃物であるためそのままゴミに出すことは非常に危険ですので、適正な方法を把握し安全に配慮しながら行いましょう。
自治体によっては方法が定められていることがありますので、地域のゴミ分別ルールを確認してください。
多くの地域では、刃部分を厚紙や段ボールで包みテープでしっかりと固定した上で、刃物と明記し不燃ごみや指定された回収日に出すよう求められています。
自治体での具体的な方法が定められていない場合は、ホームセンターや100円ショップで販売されている刃物用のケースを使用すると良いでしょう。
販売されているケースは、刃をしっかりと固定し安全に処分するようになっているので安心です。
地域によってはリサイクルを行っている業者が存在することもあります。
包丁を専門的に処理し、新たな製品へとリサイクルすることが可能することができる業者ですので、環境に優しい方法をお探しの方は、サービスを利用するのも一つの選択肢です。
ご自身で包丁の刃を研ぐなどして再利用することは、研ぎ技術に自信がない限りお勧めできません。
不適切な方法で研ぐと刃物を傷める原因となるだけでなく、使用中の事故に繋がる危険性もあります。

包丁などの刃物に関連する法令の取り扱いに

刃物は使用法を誤ると殺傷能力を発揮するために、法令で厳密に取り扱いが定められています。
関連する法律では銃刀法と軽犯罪法が重要です。
刃物は大別すると三種類にわけることができ、1許可がないと所持できないもの、2所持しているだけで銃刀法違反となるもの、3一般の刃物、以上となります。
1は日本刀やなぎなた・やりなど殺傷能力を発揮する仕様が特徴で、教育委員会からの登録証を交付された美術品に限り所持することができます。
2は所持そのものが禁止されており、登録証の交付を受けていない日本刀やとびだしナイフなどが該当します。
3の一般の刃物に包丁はあたります。
調理などの日常生活において必要不可欠な存在ですが、用法をまちがえると危険な刃物になるので、正当な理由なく携帯することが禁止されているわけです。
刃渡りが6センチを超える包丁を正当な理由なく携帯すると銃刀法違反となります。
6センチ未満であれば軽犯罪法違反、護身目的は正当な理由にならないのでご注意ください。

著者:鹿島惣一

筆者プロフィール

岩手県盛岡市生まれ。
料亭で働いています。
包丁の使い方や盛り付けの知識について執筆しています。
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